中国の玩具メーカーの悲鳴・・・

世界の工場といわれた中国ですが、物作りに携わるサラリーマンとして、そして、中国と関わる機会のある人間として、危うさを感じていることは、このブログでも繰り返し述べています。

中国製の玩具に、有害な物質が使われている事が判明し、回収を行う騒ぎが頻発しましたが、それなんかも中国の物作りの危うさを示しているいい例かと。


中国玩具に冬の時代? 輸出減 倒産相次ぐ
http://sankei.jp.msn.com/world/china/071113/chn0711131848003-n1.htm
 【北京=福島香織】今年、中国製玩具の安全が相次いで問題となったことで、世界玩具市場の75%を占める中国の玩具工場に淘汰(とうた)の波が押し寄せている。中国玩具生産の8割が集中するという広東省では、9月の輸出額が前月比577万ドル減の7億1000万ドルと初めて減少。人民元原油価格の上昇もあって、省内の3割の玩具工場が倒産したといわれている。

 中国国家品質監督検査検疫総局はこのほど、米国やオーストラリアで、誤って飲み込むと意識を失ったり、呼吸困難に陥るとして回収されたビーズについて、「毒性のある化学物質が、軟化剤として使用され、含有量は14・5%」と発表した広東省深●(=土へんに川)市の製造工場は半月前から生産を停止し、周辺の玩具工場も閉鎖された。

 中国では今年6月から9月にかけて、米玩具大手マテル社が、中国国内工場で委託生産していた玩具塗料に基準値以上に鉛が含有していたなどの欠陥が見つかり、3度にわたって計2100万個の商品の回収を行う事態も発生していた。

 度重なる安全問題に加え人民元原油価格の上昇で、玩具の原材料のプラスチックなどがこの1、2年で50%~100%上昇。さらに広東省では近年、低賃金で劣悪な労働環境下にあった玩具工場が国内外メディアからたたかれたことから、賃上げや環境設備投資、労働時間短縮などの措置に迫られており、体力のない中小玩具工場が次々倒産しているという。

 マテル社に商品を納めている香港資本の中小工場は、広東省だけで80あったが8月の時点で20以上が経営困難で閉鎖した。同省仏山市のマテル関連工場の社長が、3000万ドルの損失が補填(ほてん)できなかったことを苦に倉庫で首つり自殺するなどの波紋も広がった。同省には約5000の玩具工場があるとされていたが、広東省玩具協会は「省内の3割の玩具工場がすでに倒産している」と地元紙に述べている。

 広東省政府の最近の発表によれば、この4カ月で品質安全基準や知的財産権侵害が問題になって輸出停止処分にあった玩具工場は省内だけで764以上。このほかに890工場に対して改善命令が出されている。また、玩具工場が集中する同省東莞市では、200以上あった玩具工場が、50以下にまで減っているという。

 マテル社は9月、回収問題はマテル側の設計自体に欠陥があったことを認め中国に対して謝罪。これを受けて工場側から損害賠償請求訴訟を起こす動きもある。

 クリスマス前に中国製玩具のイメージを回復する狙いもあるようだが、ベトナム、フィリピン、インドなどライバルの台頭もあり、中国玩具業界での生存競争は一段と厳しさを増しそうだ。



中国製品が安いというのは、もはや過去の事になり始めている。
人民元はじわじわと上昇続けているし、安いといわれた国内の人件費も上がり始めている。
更に、昨今の原材料の高騰。

それでも安くしなければならないとなれば、当然何かを犠牲にしなければならなくなる。
製品の安全性であったり、環境に対する負荷であったり。

中国は世界の工場と呼ばれてきたが、今はむしろ世界一の市場であると言われたりしている。
そりゃ、人口は世界一だし、それだけに富裕層の数も世界一と言って過言ではないだろう。

でもね、中国の人口のほとんどは、実は貧困層だと言うのが現実だと思うんですよ。
彼らの富が、一部の特権階級と、利に聡い商売人に吸い上げられているだけの事。

中国が世界の工場で無くなる時、後に残るのは、産業廃棄物で汚染された広大な土地だけになるのでは無いかと。

そのとき、一体どうするつもりなんだろう・・・




日本軍が残した毒ガス兵器による汚染だと言い張るのかな。


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