原発の安全について考える。

日本は国内で使用するエネルギーの殆どを輸入に頼っているわけです。
中東情勢の混迷、そして、円安の影響を受けて、エネルギーの輸入価格は大きく上昇しています。車を運転される方は、燃料の給油のたびにガソリン、軽油価格の上昇を痛感する事でしょう。

つい先年まで、ガソリン1リッターあたり100円以下でしたが、今日給油したところ、1リッター138円。実に4割以上の価格上昇という事になりますか。
それでもまだ安いと言えるかも知れません。昨年、韓国に出張に行ったときには、韓国のレギュラーガソリンは1リッターあたり、日本円で150円以上。
収入の差を考慮すれば、日本円の感覚では200円以上の価格になるでしょう。恐らく今も大きく変わらないはずです。

そんな中、電気代はそれほど大きな価格上昇は無く、安定供給されているわけで。

一つには、原油価格より価格の上昇が少ない天然ガスを利用した火力発言所の存在もあるのでしょうが・・・
恐らく発電量の4割を占めているまでになった原子力発電の存在が大きいのでありましょう

先年、原子力発電所の点検に問題があり、冷却水が漏れる等の問題が相次ぎ、その結果原子力発電所の停止が相次いで、夏場の電力ピークに電力の不足が起こったという事もありました。好むと好まざるに関わらず、日本のエネルギーに原子力は欠かせないものになっているわけです。

原子力発電が危険だ。すぐに停止すべきという意見も目にしますが・・・
そういう趣旨のトラックバックがありましたが、削除させていただきました

日本の電力の40パーセントを占める原子力発電を否定して、一体どのような解決策があるのか。
電気代が倍になって、しかも電力のピークの時には一般家庭への給電をストップさせる。

そんな事が起きてしまうかも知れないわけで。


極論ではありますが、原子力発電を廃止するべきだと思われる方、今すぐに家庭のブレーカーを落として、電気の使用を止めるべきですね。

ご自宅の屋根に、太陽光発電パネルを設置して、蓄電し、夜間はそれで電気をまかなうという選択もアリです。数百万の出費になりますが、原子力発電無しで生活すると決めたなら、一人一人がそのような投資をするのが良いかと。

そんな余裕が無いならば・・・ランプ生活に戻るしかないですね。


とんだ格差社会です

もちろん、原子力発電で発生する放射性物質などの取り扱いには慎重でならなければなりません。中で非常に危険なものが使われていて、それを安全な状態で保管することは絶対条件。

今回、新潟で起きた中越沖地震では、原子力発電所のすぐそばの活断層地震が起きたとか。設計時に想定した2.5倍の大きさの揺れに襲われたとか。

マスコミは、トランスの火災や低レベル放射性廃棄物の流出などを大々的に報道しましたが・・・肝心の原子炉は無事であった。そして、核反応はきちんと制御できたという事は、ある意味、原子力発電所の安全性を示したものと言えるように思えます。

しかし、原子力発電所に対しての警戒は、もっとレベルを上げる必要があります。




北海道電力泊原発の連続不審火、ライターで着火か

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070726-00000301-yom-soci
 北海道泊村の北海道電力泊発電所泊原発)3号機建設現場で連続した4件のぼやは、ライターなどでシートや段ボールに直接火をつけられた可能性があることが道警の調べで25日、明らかになった。

 道警はいずれも不審火として捜査、出入りする作業員らから事情を聞き、慎重に調べている。

 3号機建設現場では、今月3日に原子炉補助建屋の通路でごみ箱内が燃えて以降、原子炉建屋で4日に床のベニヤ板、11日に段ボール、24日に壁のビニール製シートが燃えた。道警岩内署などの調べでは、いずれも現場でライター、マッチなどは見つかっておらず、油やたき付けなど、燃焼を促進する媒介物もなかった。




原子力発電所の中で働く人の仕業か、内部に忍び込んだ者の仕業か分かりませんが、これが放火であれば、極めて悪質なテロ行為です。

新潟の原発で事故があり、緊張が高まっている時に、このような事件がおきることは、何らかの『意思』をもって行われた事ではないかと。
このボヤは地震の前から起きているようではありますが。

原子力発電所は、好むと好まざるに関わらず、今は必要なもの。安全に対しての対策も十分とる必要がありますが、出入りする人間のチェックも厳重に行うべきだと思いますね