毎日新聞の特ダネ。

いや、今朝ネットのニュースをチェックしていて、コーヒー吹き出し記事が、『変態毎日新聞に載ってました。

国際的に課題になっている、エネルギー資源問題を一気に解決するすばらしい発明の記事です。

これは、とっても明るいニュースですな。

一応、技術者としては、興味深い記事です。


発電装置:太陽光や風力より効率良く、電磁力で電力供給--木下さん開発 /神奈川
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090319ddlk14040128000c.html

 電磁力を応用した高効率な小型発電装置を、相模原市の「ソフォス研究所」代表の木下博道さん(74)が開発した。川崎市の住宅展示場で19日から実用運転の公開展示をする。木下さんは「装置は使う場所に置くのでロスが少なく、電線などのインフラ整備が一切不要。太陽光発電風力発電に比べて格段と効率が良く、電力供給の分散化が図られる。地球環境にやさしく、低炭素社会にふさわしい装置だ」と話している。【高橋和夫

 ◇きょうから、川崎で公開
 木下さんは風力発電を効率的に運転する技術開発に取り組む中、24時間稼働できない太陽光発電風力発電に代わる装置として、6年前から電磁力を使った発電プラントの開発を進めてきた。

 開発した発電装置は、円形アルミ板の周縁に磁石のN極、S極を交互に配列した回転体が大きな特徴。その周囲にコの字形の銅線コイルを配置する。始動時には市販モーターの助けを借りて回転体がコイルの間を動き始め、回転速度が増すと、ベルトでつながった別のモーターを回し発電する。

 これまでの計測結果によると、回転速度によっては、始動用モーターの消費電力の100~1000倍程度も発電可能。また始動に必要な電力は400ワットモーターなら乾電池(単3)1本でも足りるという。

 研究所での実証運転では、回転体は最高で毎分1500回転し、直径80センチ(重さ約70キロ)の装置で毎時10~15キロワット、同120センチ装置で毎時500キロワットを発電した。始動時に5・5キロワットのモーターを使った場合、1個100ワットの電球30個を点灯させていて3キロワットを発電できているのに、モーターの消費電力は2・6ワットしかなかった。

 特許出願中のため構造は極秘だが、電気工学や機械工学、物理学の研究者らが相次ぎ視察。元九州電力最高顧問で核燃料サイクルプルサーマル研究に携わってきた元国際原子力機関委員の松下清彦さんは「画期的な発電装置」と認めている。

 松下さんはたびたびドイツを訪れ第一級の研究者と、この発電装置の理論的な解明に取り組んできた。松下さんは「ドイツの学者、研究者は発電装置として認めている」と話し、同研究所は「ほぼ実証された」として公開展示に踏み切ることになった。19日の会場は小田急新百合ケ丘駅近く。



あのな。


熱力学の第二法則って知ってるか?

円形アルミ板の周縁に磁石のN極、S極を交互に配列した回転体が大きな特徴。その周囲にコの字形の銅線コイルを配置する。


モーターに永久磁石を取り付けて効率を上げるって手法は、ずいぶん昔から使われているけどな。

それでも、効率が100パーセントを超えることなど絶対に無い。

常識的に考えれば分かりそうなもんだけどな。


この手の話、時々出てくるんだよな。前にも、テレビで『大槻教授』が太鼓判を押した『100パーセントを超える超高効率モーター』ってのを特集してたけど、その後実用化されたって話は聞かないわな。
そりゃ、当然だ。いい加減な測定器で『入力したエネルギーよりも大きなエネルギーを出している!!』って言われてもなぁ。


>元九州電力最高顧問で核燃料サイクルプルサーマル研究に携わってきた元国際原子力機関委員の松下清彦さんは「画期的な発電装置」と認めている。


原子力の権威でも、電気の世界は素人ってことか。


間違いなく、今回紹介された技術が実用化されることなど無いだろう。
ただ、大手新聞社が取り上げたことで『お墨付き』はついて、この会社は『極秘の技術』に対しての資金集めは容易になるだろう。

このブログ記事を読まれた方には、このような詐欺的技術に引っかからないようにご注意いただきたいもんです。

しかしなぁ・・・


毎日新聞ってのは、こんな記事取り上げるほど、技術オンチなのか?

変態記事を垂れ流してた新聞社だからしょうがないか。(苦笑)

毎日新聞さん、吹き出したコーヒー代、返してくれ。

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