所詮パフォーマンス
金賢姫元工作員、4日間の滞在を終え帰国へ 拉致事件解決に向けての新情報や証言はなし
7月23日6時32分配信 フジテレビ
来日している大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫(キム・ヒョンヒ)元工作員は22日夜、中井拉致問題担当相や平沼赳夫拉致議連会長らとの夕食会に参加した。
22日、平沼拉致議連会長は「北朝鮮と付き合っていくためには、対話も必要ではないかという意見は言っていた」と述べた。
参加者によると、22日の夕食会で、金元工作員は「拉致被害者は生きていると確信している」と述べたほか、ヘリコプターでの遊覧飛行の際、「上野と浅草はどちらなのか」と質問したことなどを明らかにしたという。
また、参加した中井拉致問題担当相が、金元工作員の子どものためにゲーム機や筆箱などをプレゼントしたという。
夕食会は、およそ1時間半にわたって行われ、金元工作員は中華料理を食べながら、日本語と韓国語を交えて会話をしていたという。
政府の特例措置で来日した金元工作員は、4日間の滞在期間を終えて、23日午後、帰国することになっている。
この間、金元工作員は、拉致被害者の家族らと面会したが、今のところ、拉致事件解決に向けての新しい情報や証言はもたらされていない。
「政権のパフォーマンス」=金元工作員来日、自公が批判
7月22日17時47分配信 時事通信
自民党の谷垣禎一総裁は22日午後の記者会見で、金賢姫元北朝鮮工作員の来日について「(拉致問題解決に向けた)新しい進展がないという話もある。全くパフォーマンスのためにしたもので、極めて疑問が多い」と語り、民主党政権の対応を強く批判した。
谷垣氏は、金元工作員が鳩山由紀夫前首相の別荘に滞在したことについても「(元工作員が関与した)大韓航空機事件で115人が亡くなった。こういうテロ事件の実行犯を日本に迎えるときにVIP待遇というか、国賓待遇といったら言い過ぎかもしれないが、国際的に、日本がテロをどう考えているのか理解を得られないのではないか」と疑問を呈した。
公明党の山口那津男代表も会見で「何が目的で、どういう効果を狙っているのか定かではない」と指摘。「税金を使う以上は国民に対し説明する必要があるが、(政府の説明は)不十分だ」と語った。
一方、菅直人首相は22日夜、野党が厚遇ぶりを批判していることについて、首相官邸で記者団に「安全確保の面からの措置だと聞いている。理解いただけるのではないか」と述べた。