安全厨の独り言

おはようございます。遅めの夏休みをとっている私です。
久しぶりに、ブログを更新したら、色々コメントを頂きまして。ここで一回まとめてみるか、と。
 
放射能って何なのか?
 元素表ってを見た事があると思います。
 世の中の物質は、この元素表の中にある物質で出来ているわけです。
 元素の中身はというと、電荷を持つ陽子、電荷を持たない中性子が中心にあってその周りを電子君がくるくる回ってるわけ。
 で、元素表の中に、不安定な物質ってのがいるわけです。セシウムさんは質量数が55だけど
くっついてる中性子の量によって、セシウム112~151までが存在しうる、と。
セシウム137もその一つ。ウラン235が核分裂するときに生まれるわけです。
で、セシウム137ってのは不安定な物質なので、β崩壊っていう現象が起きます。
セシウム137は、β線(電子)を出して、バリウム137mに変わり、その直後にガンマ線を出してバリウム137になる
前半のβ崩壊ってのは、電子が飛び出るだけだけど、その直後に電磁波であるγ線が放出される。って事で有ってると思う。
 
放射線の種類
α線:ヘリウムの原子核が飛び出すもの。エネルギーは大きいけど図体がでかいから紙一枚で
    遮蔽できる(粒子)
β線:電子が飛び出すもの。人工的に簡単に作り出せる。電流の流れって電子の流れやし。
    薄い金属で遮蔽できる。軽くて小さい(粒子)
中性子電荷を持たない原子核が飛んでくる。速度×重さのエネルギーを持ってて人体でも
     建物でも透過してしまう。中性子を浴びるって事は、目に見えないくらい小さな銃弾が
     体を貫通するって事に近いのか?(想像)これも粒子
 
追記:これらは、いずれも原子が崩壊する時に、構成部品の一部が飛び散るって話かな。
 
γ線:電磁波。波長によって分類
X線:電磁波、これも波長によって分類
 
○それを浴びたらどーなるのよさ。
 水に放射線を浴びせる。この場合、γ線ね。そーすると、エネルギーが水に伝えられて
 H2Oがこんな風になる
 
 H-O   ⇒ OH と H
    |
    H
 
H2Oの水が、水素Hと水酸基OHに分解される。
で、このOHってのが曲者で、いわゆる活性酸素って奴です。
 
結論:放射線の影響は、活性酸素による
追記:最近、水素水って話題になって無い?活性酸素を消すために水素を含んだ水を飲むと
活性酸素 OH+ 水素 H=H2O水になって無害♪って話。
水素なんか、ペットボトルとかアルミ缶とか透過すると思うんだけど。 
 
いや、もちろん、放射線によってDNAが打撃くらいますよ。
活性酸素による打撃は間接的なもの。直接の影響も有るけども。 
いきなり1SVとか浴びたら、DNAの自己修復機能が壊れて、再生できなくなる
JOCの臨界事故の被災者とか、チェルノブイリの事故でなくなった方の多くがこのタイプです。
細胞は常に生まれ変わり、新しくなっていく。しかし、一気に放射線を浴びると生まれ変わる事が出来なくなる。細胞はどんどん死んでいく・・・
生まれ変わらない細胞=脳と心臓だけを残して他は死んでいく。
最終的には、手の施しようがなくって死にますね。
 
しかし、同じ1SVの放射線を浴びたとしても、1時間で浴びればそうなると言う話で、10年間かけて蓄積した被爆が1SVだとした場合。これは、何も起こらない
人体の修復機能が追いついちゃうからね
 
○で、ドンくらい浴びたら影響出るのさ
 いま、【放射性トリチウムの濃度が**ベクレルでなんと**倍】
 って、やってるけどさ。ベクレルは、崩壊が起きる回数の数値でね。
 人体への影響はSv(シーベルト)の単位にしないと分からんのよ。
 トリチウムベータ崩壊して、しょぼいエネルギーの電子を出しても崩壊回数は1ですからな。
 
 放射線を扱う仕事って、世の中に結構いっぱいあるのです。私も10年ほど関わってました。
 どれだけの放射線を浴びたか、フィルムに感光させてモニターする。そんで、健康診断の結果とリンクさせて統計を取る。もちろん、被爆事故とか、原爆の被害者とかのデータもあって、それで今の医学の基礎になってるわけです。
 
その統計の結果、年間100msv以下の被爆は、統計上被爆していない人との差は無い
って事。年間100msvが閾値になっていて、その結果、ガンの発生率が1.08倍上がると言うもの。
10万人あたり、がん患者が480人くらい増えるっていう程度。
 
 
○で、今福島はどんな感じなのさ
 
福島の放射線測定マップを参照(クリックでサイトに)
 
イメージ 1
一応、現在の値が測定されている。
原発に近いところからサンプルしてみる。
原発から2キロの地点。
 
イメージ 2
 
 
15.49μSV/hrと言う事は、15.49μsv/時×24時/日×365日/年=135.69msv/年
統計的に、健康被害が出る可能性が出てくるのは100msv/年以上。 
意外な事に閾値を少し上回った程度
 
場所によってはもっと意外な数値
こっちの方が原発に近い。1kmの距離。
 
イメージ 3
 
 
4.91μsv/時 という事は 4.91μsv/h×24h/日×365日/年=43.01msv/年
 
一年で43msvの被爆って事になるかな。健康被害が出るの100msv/年だからその半分。
たぶん、ここに住んでもリスクは少ない。
 
○住めるんなら、何で避難地域やねん。
 
 国際放射線防護委員会(ICRP)で一般公衆の被爆限度が1msvと決めてある。だから、原発の周辺はそれに従って、年間1msv以下にならんと帰っちゃならんと言うことになる。
一応、国際的な取り決めだから、法律よりも上位なのかな。
これは、個人が動いてもどーにもならん数字なんだわ
 
結論
 今の福島県危険な場所は原発の敷地内のみ
 検査された農作物は、十分リスクが検討された数値で管理されてるから食べても平気。
 放射能には上記のエネルギー以外の不思議な作用がある可能性と主張する人は別の話
 
ちなみに、あまり身近じゃない放射線。一番近くの専門家は、放射線科のお医者さん。
ってか、普通のお医者さんに話を聞くのが一番じゃねーかな。
もちろんリスクは有るけども、取り立てて危険じゃないってことで一致すると思う。
 
 
トンデモ医者じゃない限り。
ま、そんなわけで。
 
 
(*あくまでも個人の感想です)
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