サマワから自衛隊撤収完了

繰り返しになりますが、サマワに派遣された自衛隊員が全員無事に撤収できたこと、本当に喜ばしく思います。
この撤収について、麻生外務大臣の発言を目にしました。


2006年7月号 『サマーワからの撤収』
http://www.aso-taro.jp/lecture/kama/2006_7.html
 イラクサマーワ自衛隊が派遣されてから2年半が経とうとしています。この原稿を書いている段階では、まだ派遣隊員の撤収時期が決定されているわけではありません。しかし6月の第3週ころにはイラク政府に治安権限の一部を委譲することになると予想されます。つまり陸上自衛隊イラクサマーワから撤収できる条件が整うであろうということです。
マスコミ世論の関心は自衛隊の撤収時期に集中しています。しかし私は、このイラク派遣で自衛隊が成し遂げてくれた成果に、敬意と感謝を捧げたいと思います。
派遣期間を通して、自衛隊の現地部隊は立派に国民の負託に応えて、素晴らしい実績を挙げてくれました。フランス軍の機関誌「今日の軍隊」に「どうして日本人は成功しているのか?」という一文があるので紹介してみます。紙幅の関係から全部を掲載できないことを、あらかじめおことわりしておきます。

自衛隊は確かに戦闘服を着ているが、自衛隊人道支援を行っているのだということが地元住民からは広く理解されている」。その秘訣は、「自衛隊の部隊が現地に到着したときには、…(中略)… 迅速に現地政府、宗教指導者、現地部族の長に何度も接触した」ことで、「さらに、多くの地元代表団が東京へ招待され、サマーワと日本の各都市との間の交流も深まった。…(中略)… 教育には特別の関心が払われ、…(中略)… また保健・医療問題に特段の関心が払われ、病院、医療施設については、日本人医師が直接現場で関与した」と、「日本人の実践主義や政治的な配慮」を絶賛しています。(防衛庁編集協力情報誌「セキュリタリアン」 2005年8月号より)
考えてもみて下さい。イラク派遣の自衛隊は一人の犠牲者も出していないんです。野球の試合に例えれば、ノーヒット・ノーランみたいな内容じゃないでしょうか。イラクへの派遣部隊が得た高い評価は、これから日本が国際社会において「名誉ある地位」を占めようとするのなら、有効な基盤になることは間違いありません。
実績を挙げたのは陸上自衛隊だけではありません。航空自衛隊もC―130型輸送機を使ってイラククウェートとの間で、人道復興支援関連物資を中心とした空輸を継続しています。すでに総重量で400トンくらいの物資の輸送に成功しています。もちろん、海上自衛隊輸送艦護衛艦による1万4000キロメートルの航海を経て、自衛隊の車輌をクウェートに陸揚げしております。
医療支援活動の成果も大きいと思います。サマーワの母子病院で、分娩直後の新生児死亡率が、支援開始前に比べて約3分の1に改善しております。
  給水活動も大きな成果で、これまで、1人1日当たりに必要な水が4~5リットルと前提をおいた場合、約1200万人分に相当する水を浄化した上で配給しているんです。
彼らの地道な努力と成果に対しては、アメリカ軍はもとより、関係している各国軍隊や国連からも賞賛の声が多く寄せられています。私が参加した5月の「2+2」でも、アメリカ側から重ねて「自衛隊の派遣等、日本に対して感謝する」との言葉がありました。
  イラクの危険性を声高に言うことも大切でしょう。しかし、これまでいろいろと書きました側面も正しく評価しないと、公平性を欠くのではないでしょうか。
  派遣隊員も「日本が今後国際社会と協調していかねばならない以上、ここでの活動は自衛隊にとっても、日本国にとっても財産となるはずです。そう考えて任務を遂行しています」と言っています。
10次にわたる部隊派遣によって、全国の部隊が一巡したことになります。40度を超す猛暑や砂嵐などの過酷な条件の下でも、派遣隊員の志気は高く、意欲的に任務を遂行しきろうとしています。隊員は、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえる」、そう宣誓して自衛隊に入隊しているんです。
  しかし、進退何れかを決断するのは自衛隊員ではなく政治家です。従って、日本の国益を考えて決断しなくてはなりません。イラク派遣に深く関わった当時の党三役、またイラク撤収の決定に関わる外務大臣として、改めて任務を立派に遂行された隊員がいることを誇りに思い、心から敬意と感謝を捧げます。ありがとうございました。



確実に言える事。

この人は、福田さんに足りないものを持っているって事ですね。