ロシアの強気と弱気

グルジア問題で、ロシアはとんでもなく強気な態度に出ているようで。
南オセチア自治区の独立を承認する』ってねぇ・・・




露大統領、グルジア分離派地域の独立を承認 欧米との対立必至

8月26日20時51分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080826-00000979-san-int
 【モスクワ=佐藤貴生】グルジア南オセチア自治州アブハジア自治共和国グルジアからの分離・独立を求めていた問題で、ロシアのメドべージェフ大統領は26日、演説し、南オセチアアブハジアの独立を承認する大統領令に署名したことを明らかにした。

 ロシアが両地域の独立を承認したことで、グルジアの領土保全を主張してきた米欧との関係悪化は決定的なものになりかねず、グルジア紛争をめぐるロシアと米欧の対立は重大な局面を迎えた。

 メドべージェフ大統領はロシア南部の保養地ソチで行われた安全保障会議の終了後、テレビを通じて声明を発表し、「8月8日夜、グルジア政府は彼らの選択を行った。サーカシビリ(グルジア大統領)はジェノサイド(大量殺りく)を選んだ」などと、紛争の端緒となったグルジア軍の先制攻撃を厳しく批判した。

 そのうえで、南オセチア自治州アブハジア自治共和国には独立する権利があるとし、両地域の独立を承認する大統領令に署名したと語った。また、他の国々に対してもロシアの動きに同調するよう呼びかけた。

 ロシア上下両院は25日、臨時総会などを開催して両地域の独立を承認すべきかどうかを協議し、いずれも圧倒的賛成多数で、独立を承認するようメドべージェフ大統領に求める決議を採択していた。



よその国の内戦に介入して、その国の自国親派を独立させる。

まるで、一世紀前の世界のような出来事ですね。
かつて、同じ危機に瀕した日本は、国力の全てをかけてロシアと戦い、辛うじてロシアの拡大を食い止めた。
果たして今、かつての日本のように火中の栗を拾う国が現れるのか。

フランスの外務大臣なんか、こんな事言っちゃってるしね・・・




仏外相「戦争が恐ろしい」 対ロ緊張受け、仏外相

2008.8.27 10:36
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080827/erp0808271038006-n1.htm
 欧州連合(EU)議長国を務めるフランスのクシュネル外相は26日、ロシアが南オセチア自治州などのグルジアからの独立を承認したことを受け「われわれは戦争が恐ろしい。戦争は望んでいない」と述べ、ロシアと欧米諸国との間で緊張が高まっているとの認識を示した。フランスのテレビに述べた。

 EUは対ロシア関係を主要議題として9月1日に緊急首脳会議を開催する予定。クシュネル氏は25日「(ロシアに対する)制裁は協議しない」と明言したが、ポーランド旧ソ連バルト3国が強硬な対応を求めており、首脳会議の行方が注目される。

 ロシアのメドベージェフ大統領が「われわれは(欧米との)冷戦を望んでいないが、恐れてもいない」と言い切ったことを念頭に、クシュネル氏は「冷たい(戦争)だけなら大したことはない。熱い戦争は望んでいない」と繰り返した。




『戦争が恐ろしい』っていうメッセージはどうなのよフランス的に。
これ以上の緊張を避けて、ロシアの言うがままになるというメッセージだと受け取られたら、えらい事になるかも知れんぞ。

それとな、メドベージェフ。



「われわれは(欧米との)冷戦を望んでいないが、恐れてもいない」と言い切ったことを念頭に、クシュネル氏は「冷たい(戦争)だけなら大したことはない。熱い戦争は望んでいない」


つめ痛い戦争は恐くないって?



露株式市場、史上3番目の下げ 資金調達難、成長にブレーキ

08/26 09:42更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/173115/
 ■プーチン恫喝発言・グルジア情勢で外資逃避

 ロシアの株式市場が過去3カ月で史上3番目となる歴史的な下げを記録した。プーチン首相が同国の鉄鋼大手メチェルを恫喝(どうかつ)する発言で市場心理を悪化させたことやグルジア情勢をめぐる欧米との緊張の高まりを嫌気して、外国の資金が大量に逃避した。ロシア企業は、資源高を背景に急膨張を続けてきたが、資金調達への影響は長期化する見通しで、資源価格下落と相まって成長にブレーキがかかりそうだ。

 露紙コメルサント(電子版)などによると、ロシアの代表的株式指標のRTS指数は19日に5・21%下落し、2006年11月以来の水準をつけ、国営天然ガス独占企業ガスプロム時価総額は約160億ドル(約1兆7600億円)も減少した。RTS指数は過去3カ月間で32・2%も下落。1998年のロシア金融危機(80・1%)、04年の銀行危機(33・7%)に次ぐ史上3番目の下げ幅を記録した。

 グルジア南オセチア自治州をめぐるロシアの軍事行動をきっかけに、北大西洋条約機構NATO)などとの緊張が高まり、外国人投資家がロシアの有力企業の株を売却したためとみられる。報道によると、クドリン財務相は、ロシアの軍事行動が本格化した8日から11日の間に同国の市場から70億ドル(約7700億円)の資金が流出したと説明、軍事行動が経済にダメージを与えているとの認識を示した。

 しかし、ロシアからの資金逃避の理由は、グルジア問題だけではない。プーチン首相は7月24日、鉄鋼業界の会合の席上、社長が病気のため欠席していた大手メチェルについて、安い価格で製品を販売していると批判。この上で「国に納めるべき収益はどこへ行ったのか。必要なら(社長に)“医者”を送る」と恫喝とも取れる発言を行った。

 メチェルの不当販売に対する捜査も始まり、影響はメチェル株だけでなく、ロシア市場全体に広がった。

 プーチン氏は大統領時代の03年にも、政治的に敵対した石油大手ユコスのホドルコフスキー元社長を脱税の容疑で収監しユコスを解体。政権への不信感を募らせた欧米投資家が一斉に逃避した経緯がある。

 第2のユコス事件への懸念が広がる中で起きたグルジア問題は、ロシアの株式市場に対する不信を一段と募らせている。

 露証券大手トロイカ・ダイアログは、21日までにまとめたグルジア問題に関するリポートで、ロシアの株式市場は株価収益率で世界的に割安であるにもかかわらず、なお不振が続くと予測。「悲観的なシナリオでは、かつてアルゼンチンやベネズエラがされたように、ロシアは長期間投資家から忘れ去られるだろう」と指摘した。




今の冷たい戦争は、結構きついと思うけどね。
原油価格の高騰ってのもバブルはじけて値段下がりつつあるしね。
元々、産出量が少なくなって価格が上がったわけじゃない。産油国ではだぶついていたと言われている状態。原油価格が下がったら、ロシアの資源の魅力ってのは薄れてしまうだろうし。

とりあえず、新たな冷戦復活ってのは確実なんでしょうな。

グルジアのようにならないように、国内を分裂させず、自衛隊の力を保つようにするべきではなかろうかと思います。だって、このロシアと言う国は、日本の領土の不法占拠を続けている隣国でもあるのだから


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