三千院では、茶を飲むな。
いや、分かりにくいタイトルですみません。先週、関西方面を車で巡っていたときの記録です。 |
二日目の目的地は、岩屋不動、金光峰寺 志明院。 |
京都の『雲ヶ畑』というところにあるお寺です。 |
京都に都が出来た時よりもその歴史は古く、日本で最初に不動明王が祀られたと言われる古刹。そして、交通の便など無いに等しく、『秘境』と呼ぶにふさわしい所。 |
ここは、鴨川の源流の地でもあります。 |
そこに向かうまでの道は、琵琶湖大橋を渡り、山を越えて、鞍馬山を越えて、ようやくたどり着くことが出来ます。 |
その道の途中、『大原 三千院』という看板が見え、よってみる事にしたのです。 |
『京都ぉ~大原ぁ三千院~♪』 |
そんな歌に歌われた、三千院によってみようかと。運転して二時間弱、そろそろ休憩しようと思ってた時間でもありました。 |
駐車場に車を止め、駐車料金を支払い、三千院に向かう道を歩く。 |
山の中だけあって、木々の香り、鳥の声。道端にはお土産やさん。道の脇を、清流が流れる・・・ |
平日だけあって、観光客も多くない。ゆっくり見れそうです。 |
ここは、天台密教の流れを汲む密教寺院だと思っていたのですが、有名な仏像としては、阿弥陀三尊。 |
まあ、比叡山から法然上人や親鸞聖人が輩出したことを思えば、阿弥陀三尊が有名でも不思議は無いのですが。 |
もちろん、撮影禁止のため、画像は無し。売ってたけど、なんとなく購入しませんでした。 |
ここの阿弥陀如来の脇待、観音菩薩と勢至菩薩は、大和座り。つまり正座で座っておられ・・・いや、正しくは正座から、今にも立ち上がりそうなお姿。 |
真ん中に座る阿弥陀如来の光背は、堂の天井に届きそうな勢い。 |
このお堂の前で記念撮影をしようと試みていた年配の男性は、お寺の方から『ここで写真は止めて下さい』と制されてましたが、案内板の上にカメラを固定して写真を撮ろうとしている外人には特に何も言わず・・・ |
『なんじゃ、このお寺のお坊さんは?人を見て注意すんのか?』 |
私が注意しようかと思いましたけど、止めました。私の仕事では無いだろうし。 |
その庭園は、非常に美しい。 |
こちらは、阿弥陀三尊のいらっしゃるお堂の前の庭園。 |
そこには、かわいいお地蔵さんも。 |
さて、ここでアクシデント発生。ウチのかみさんの持っていた一眼デジカメを落としてしまい、レンズが破壊・・・。 |
とりあえず、持って帰って修理をする事にして、出口に向かう私たちに、お寺の境内で私たちに声をかける声が・・・ |
『お茶、どうです?ご接待ですから無料です』 |
と。 |
気が進まずに通り過ぎようとしたけれど・・・ |
『どうぞ、お茶でも飲んでちょっと休んでいってください』 |
と。まあ、壊れたデジカメをかばんに仕舞うためにここの場所を借りても良いか、と。 |
金粉入りの梅昆布茶を振舞われる。まあ、美味しいけど、決して特別なもんじゃないな。とりあえず、無事にカメラをしまって、お茶碗を帰し、『ありがとうございました。ご馳走様』と。 |
『どうです?美味しいでしょこのお茶。850円ですけどどうです?』 |
私:『いえ、結構です。』 |
その瞬間、売り場のおばちゃんの顔色が変わった。 |
声には出さなかったけれど、その表情は・・・ |
『何や、あんた買わへんのかいなっ!!』 |
明らかに、そう言いたげであった(苦笑) |
あまりの表情の変わりっぷりに、人形浄瑠璃で、突然鬼の顔になる人形の姿を思い出しましたわ。 |
恐らく、私は、二度と三千院には行かないだろう。 |
これから三千院に行く人にアドバイスすると・・・ |
○順路の最後の所にいるお茶売ってるテントには入るな!! |
○入って、お茶を買う気が無ければ、売り子のおばちゃんと目を合わさずに帰れ。 |
お茶を勧めるときの優しいお顔と、買わずに出て行くときの般若顔の写真を撮って、見比べてみるのも一興かと。 |