中国終了のお知らせ、その33・・・『直訴』

チベットでのチベット僧侶のデモに対しての無差別殺戮事件を起こした中国政府。
国際的な圧力に抗いきれず、ラサでの取材を一部認めたようですが、果たしてどのような結果となるのか。

まずは、ブッシュ大統領チベット問題に対して、胡錦濤氏にダライラマ師との会談を呼びかけた際の反応。



「明らかな犯罪活動だ」米中電話会談で胡錦濤主席

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/133086/
【ワシントン=山本秀也】ブッシュ米大統領は26日午前(日本時間同夜)、中国の胡錦濤国家主席と電話で協議した。ホワイトハウスによると、この協議で米側は、チベット情勢への懸念を重ねて示し、外国外交官、報道関係者の現地訪問を容認するよう中国側に求めた。また、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世との実質的な対話に踏み込むよう中国首脳に促した。

 中国側の発表によると、これに対して胡錦濤主席は、ラサなどの騒乱を「明らかな犯罪活動だ」としてダライ・ラマを非難し、「責任ある政府として座視できない」と警備当局の対応を正当化した。ダライ・ラマとの対話に関しては、「祖国分裂活動の停止」など従来の基本条件に加え、「北京五輪を破壊する犯罪活動の扇動停止」を要求に掲げた。

 ただ、首脳の参加を含む北京五輪のボイコット問題には米側は踏み込まず、慎重な姿勢を崩さなかった。


少なくとも、平和的にデモを行っている僧侶達に発砲し多数の死者を出す結果を引き起こした中国政府の行った行為の方が、『明らかな犯罪行為』だと思うが。
しかし、中国はアメリカに対しても比較的強気の態度を取っている様子。



中国が米を批判、調査要求

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/132982/
中国外務省の秦剛報道官は26日、米空軍が大陸間弾道ミサイルICBM)の部品を台湾に誤送した問題について「重大な関心と強い不満を表明する」と批判、徹底調査と詳細な状況説明をするよう同日までに米側に求めたことを明らかにした。秦報道官はさらに、台湾への武器売却や台湾軍との軍事交流をやめるよう米国に要請した。


そういえば、台湾に核弾頭の起爆装置を誤送したという事件があったな。

ある意味、中国への強力なメッセージかも知れませんが。

EUの態度はこんな感じ。

中国外交、チベット問題でピンチに
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/132918/
【北京=矢板明夫】中国のチベット自治区で今月中旬に騒乱が起きて以後、世界各国から中国指導部に対し、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世との直接対話を求める意見が相次ぐなか、中国はチベットに対する強硬な姿勢を崩していない。今後も対話拒否を続ければ、各国から北京五輪ボイコットを求める声が一段と強まるだけでなく、西側諸国と協調路線をとりつつ国内問題の解決に専念したい、胡錦濤政権の外交方針そのものにも影響が出る可能性が浮上している。

 ライス米国務長官は24日、チベット問題について「対話が唯一持続可能な対策だ」と発言。翌25日、英外務省は世界の人権状況をまとめた年次報告書を公表し、「中国政府がダライ・ラマと前提なしに対話を行うことが最善だ」と強調した。フランスのサルコジ大統領も25日、「中国指導部の良心に訴えたい。私は対話が始まるよう望んでおり中国当局の対応をみて、こちらも対応する」と語り、五輪開会式に参加しない可能性をほのめかした。

 こうした国際社会の「対話」を求める大合唱に対し、中国外務省の秦剛報道官は25日の会見で、「ダライ集団の真の姿を見極め、事の是非を判断してもらいたい」と語り、国際社会に中国の立場への理解を求めた。しかし、
「ダライ集団の真の姿」を示す具体的な証拠を示さなかった。

 ダライ・ラマは90年代以後「チベットの独立ではなく、高度の自治を求める方針」を再三強調している。しかし、中国は彼を「分離主義者」と決めつけ、全く接触しようとしない。中国には古くから「漢賊は両立せず(正義と悪は一緒には存在しない)」との言葉があるほどで、いったん敵と決めた相手とは交渉しないことが基本だ。ダライ・ラマに限らず、中国は、靖国神社を参拝し続けた小泉純一郎元首相に対し、日中間の首脳交流を中止した。台湾の李登輝前総統を「台湾独立分子」と一方的に決めつけて対話せず、徹底攻撃したのも、このためだ。

 しかし、このような非近代的で硬直した姿勢をとり続ける中国政府に対し、国内からも「国益を損ない、自分の手足を縛るやり方だ」との批判はある。

 北京五輪前にも、胡錦濤主席の訪日や主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)などの外交日程が控えている。対話拒否を続ければ、五輪開会式に参加しないという指導者が増える可能性もある。



気に入らない相手とは交渉しない。
こんな態度で、問題が解決するわけは無いわけで。

この問題に対しては、日米よりも、EU諸国の方がより強硬な態度に出ている。考えてみれば、彼らの方が中国に対する依存が少ないわけだ。

中国が世界の工場と呼ばれるなか、EU諸国は、中国よりも、より地理的に近い東欧諸国に軸足を移していた事が、この強気の影にあるのかも知れないな、と。



さて、ラサに入った外国メディア。本来は中国側が用意した取材の場を回るだけのはずだったようですが・・・

チベット僧の直訴を受けるハプニングがあったようで。


チベットに自由ない」僧侶ら現地入り外国メディアに直訴

3月27日13時23分配信 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080327-00000026-yom-int

 【北京=牧野田亨】チベット族による大規模暴動が起きた中国チベット自治区ラサで27日、中国政府に指名され現地入りしている外国メディアの取材団に対し、地元の僧侶グループが「チベットに自由はない」などと訴える直接行動に出た。

 取材団に加わっているAP通信が伝えた。

 中国当局の監視を破り、外国メディアにチベット族の考えを訴えようとしたようで、僧侶たちは「逮捕されるかもしれないが、それでも構わない」と話したという。

 AP通信によると、取材団は27日午前、ラサ中心部のチベット仏教寺院ジョカン寺(大昭寺)を訪問。そこで30人前後の若い僧侶が現れ、事前に当局が設定していた取材を遮った。

 僧侶のうちの1人は
チベットに自由はない」と大声で叫び、泣き始めた。また、別の僧侶は、中国政府が暴動の黒幕と非難するチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世について、「中国当局は我々に対し、ダライ・ラマを非難するように要求するが、それは間違っている。暴動と全く関係ない」と訴えた。



このチベット僧の行動は、恐らく命がけの行動であっただろうと思います。
中国政府の広報担当は、このような事を排除して、チベットの治安回復をアピールしたかったんだろうけど、この命がけの直訴で中国政府のアピールは失敗に終わる事になるでしょうね。

ただ一つ願うことは・・・

海外からの圧力によって、チベットに真の平和が訪れることを。そして、この命がけの直訴を行った僧侶達の身の安全が守られることを。




チベットに、そして、東トルキスタンに。平和が訪れますように。

その為に、声を上げ続けようと思います。




にほんブログ村でランキングに挑戦中。応援URLクリックよろしく。
にほんブログ村 国際政治・安全保障↓
https://politics.blogmura.com/international/